2007年08月20日 14:53
山梨県内のニュース(山梨日日新聞から)/主要----
2007年08月17日(金)
西湖もバス釣りで疑似餌「ワーム」禁止へ
漁協、「環境保全を優先」
富士河口湖町の西湖漁協(三浦勇揮組合長)は十六日までに、ブラックバス釣りに使われている軟プラスチック製の疑似餌「ワーム」の西湖での使用を禁止する方針を固めた。近く県と協議に入る考えで、認可が下り次第、ワームの使用禁止を周知する。三浦組合長は「釣り客が減少するデメリットよりも、湖の環境保全を優先したい」と話している。河口湖はすでに禁止していて、バス釣りでワームが使用できるのは山中湖だけになる。
三浦組合長によると、七月の役員会で、全会一致でワームの使用禁止の方針を決定した。湖底に自然分解しないワームが堆積(たいせき)して水質が悪化したり、環境ホルモンの流出による環境汚染が懸念されることが理由だという。
三浦組合長は「使用禁止で釣り客が減る可能性は高いが、環境配慮の面で避けられない措置。次世代に安全で美しい西湖を残していく責務がある」と話している。
県花き農水産課によると、ワームの使用禁止には、同漁協が県に遊漁規則の変更申請をし、認可を得る必要がある。
同漁協は近く、同課と禁止時期などについて協議した上で、変更申請を行う方針。県は、申請内容の是非を「県内水面漁場管理委員会」に諮問。答申を参考にして認可、不認可を決めるが、「環境配慮を理由とした変更申請を認めないことは考えられない」(県関係者)という。
ワームの使用をめぐっては、国からブラックバスの漁業権を認められている四湖のうち、芦ノ湖(神奈川)が二○○○年三月、河口湖が○七年五月から禁止している。西湖で禁止されれば、山中湖でしかワームが使えなくなる。山中湖では現時点で、使用禁止に向けた動きは起きていない。